夫婦で生活をしていく中で、「この人と一緒に生活するのは無理」と思ったことはありませんか?
それもそのはずです。
夫婦とは「法律上、婚姻をした男性と女性」ですが「赤の他人」です。
そんな二人が同じ家で毎日の生活を共にすると当然のようにトラブルが起こってしまうものです。
育ってきた環境が異なる二人が一緒の家で生活をするわけですから、夫婦関係のトラブルになる事もあるでしょう。
そんな時に夫婦関係のトラブルを放置せずに、夫婦でカウンセリングを受けることで関係が修復されることがあります。
ここでは、夫婦関係を改善するために夫婦でカウンセリングを受ける意味などを解説しています。
夫婦カウンセリングで出る夫婦間のトラブルとは?
夫婦で仲良く生活することは、簡単ではありません。
先ほども記載しましたが、夫婦はもともとは「赤の他人」です。
この「赤の他人」であった二人が、「恋愛」という過程を経て、「夫婦(=家族)」になるわけです。
夫婦での生活にトラブルは必ず起こる
シンプルに考えてみたら、トラブルが起こらないことの方が不思議なです。
お互いが全く異なる家庭で育ったにも関わらず新たな家庭を築きそこに新たな家族とそれに付随する形で「新たなルール」が誕生するわけです。
そのルールをルールを修正しながら「家庭」を作る作業をともにしていくわけです。
その作業過程ではお互いが「我慢」をしながら、時には喧嘩もしながら、家庭を形成していきます。
でも作業過程ではやはりトラブルが起こってしまうものです。
夫婦でのカウンセリングでは価値観がキーワードになる
家庭を築く過程で起こる夫婦喧嘩の要因といえば「価値観」の違いです。
例えば、住む家を選ぶことにしても
- 経済観
- 地域へのこだわり
- 内装
など。
様々な決め事が必要になるなかで、お互いの「価値観」が完璧に揃うことは難しいです。
ただ、この「価値観」の違いに対しては夫婦カウンセリングは非常に価値を持っています。
何かトラブルが起きたわけではないので、考え方を修正する作業が必要になります。
そんなときに第三者の「客観的な意見」は最も大切になります。
代表的な夫婦間でのトラブル2つ
ただ、価値観のズレ以外にも婦関係でのトラブルは存在します。
その多くは
- お金の問題
- 浮気問題
です。
この二つは夫婦間ではとくに大きなストレッサーになります。
極度のストレスになることも多く、生活に支障をきたすこともあります。
でも、この問題も含めて、根本には、「価値観」の細かなずれとそれを修正せずに築き上げた家庭であることがトラブルの根本に眠っていると、考えることもできます。
価値観の違いを修正することが大切ですが、まずは代表的な「お金の問題」と「浮気問題」から価値観のズレを考えてみたいと思います。
夫婦カウンセリングでの「お金の問題(金銭問題)」
この金銭問題でよく聞く例は、借金とギャンブル依存についてです。
お金の問題は私たち人を悩ます根本になりますね。それは、お金が生活をしていくうえで必要なモノだからでしょう。でも、このお金の価値観は人それぞれですよね。どこに移動するのもタクシーという人もいればどこに移動するのも電車やバスという人もいます。前者である、タクシーによく乗る人は時間をお金で買っているというような表現をする人が多いです。一方で、電車やバスなどを使う後者の人は、堅実に移動する性質ですよね。
例えば、この二人が結婚となったら、これは、出かける度にトラブルになるかも知れませんね。また、貯金が好きな方もいれば散財がストレスの発散になる、という人もいます。同じようにこの二人が結婚となったら、買い物の度に喧嘩に発展するかも知れませんね。
「いやいや、そんな二人はそもそも結婚しないでしょ」と思った人、そこがポイントなのです。多くは、結婚してみて、あるいは生活を共にしてみて、初めて見えてくることが多いのです。もちろん上で記載したような相反する性質を持っている二人がお互いのことを知っていたら結婚しないという選択肢は出てきます。でも、恋愛関係の時は、家族ではないのです。つまり、恋愛関係のうちは、相手に良く思われる「努力」をして、印象を操作します。その印象操作こそが、後の価値観のズレを生むわけです。「結婚当初は、○○だったのにいまは○○です」、というような相談を聞くことがあります。これは、一見、相手が変わってしまった(もちろん変わった場合も存在しますが、)結婚したから変わったのではなく、結婚して、「本当の自分」に戻っただけなのです。例えば相手がギャンブルが好きではないと知っていたら、ギャンブルをやっていないように見せることは出来ます。でも、生活を共にすれば、その隠していた部分が出てきた、ということになります。
少し話しが脱線しましたが、予期せぬ借金(保証人になってしまった等)以外の借金やギャンブルも結局のところ、経済への価値観に通じてしまいます。
そして、その経済観念に正解はないため、トラブルになってしまうのです。皆さんはどの程度の預貯金をもっていますか?そして、その貯金は何のための貯金ですか?
もし将来が不安だから貯金しているという人がいたら、それは不安を貯金しているのと同じことだ!という人もいます。一方で、貯金が全くない人もいますよね?それは、将来のことを全く考えていないのと同じだ!という人もいます。
つまり、「ギャンブル依存症」という特定のケース以外で、「これが正しい」という模範解答が存在しないが事実です。だから、夫婦で皆さんルールを決めるわけですが、まさに法律がないところから法律をつくるようなモノです。そして、この法律を作る時に価値観をすり合わせ出来なければ、金銭トラブルは必ず生じてしまいます。大切なことは、「相手が悪い」だとか「自分が悪い」という論争ではなく、子どもがいる場合などは特に、きちんとした方針を話し合う必要があります。なぜなら夫婦は「赤の他人」から始まっているからです。
夫婦カウンセリングでの「浮気問題」
この問題については、次の「夫婦問題のカウンセリングでよくある実際の相談」の欄に改めて、内容を記しますが、こちらの問題も「価値観」から掘り下げてみたいと思います。
これは価値観の違いと記すには「お金の問題」ほどはしっくり来ませんが「貞操観念の違い」ということになるでしょうか。
何気なくテレビを見ていると、あるいはスマホで色々な記事を見ていると、ふと飛び込んできた「あなたはどう思う?いったいどこからが浮気なんだろう?」というテーマ。実際にあなたはどこからが浮気と思っていますか?
二人でご飯を食べにいったらもうダメでしょう、という人もいればそれくらいは大丈夫でしょう、という人もいますよね。これもやはり価値観の違いになりますよね。
ただ、この問題の場合は「不貞行為」があった場合は法律的に間違いなく浮気です。つまり、不貞行為に至るまでの過程でどこまで許すことができて、どこから許せないのか、という解釈がそれぞれ異なるわけです。
この問題はもちろん価値観以外の問題も多く含んでいるので、「まさか自分のパートナーが…」というショックとそれに伴って生じるストレスは大きいですね。
生活を共にしていた相手をある日から、突然信頼できなくなることは本当に辛いですね。「でも辛いなんて言ってられない、どうするか決めなくては」と時間の流れとともに離婚という問題が出てくるのです。この離婚の問題は相談のなかでも非常に多いです。
離婚問題は財産分与や親権問題などが必ずあるため、不可避な夫婦間では不可避な問題となってしまうようです。
夫婦問題のカウンセリングでよくある実際の相談
夫婦カウンセリングでよくある相談、それは「離婚問題」です。そして、この離婚問題のきっかけになっている要因の多くは、やはりパートナーの浮気が原因となります。それは夫の浮気でも妻の浮気でもどちらでも離婚問題に発展している印象です。
夫婦カウンセリングでの段階①
パートナーが浮気しているのでは!?と疑っている段階から相談を聞くこともありますが、段階は様々ですね。最近のトピックでは、奥様の浮気によって、離婚を決意はしたものの親権を自分が取りたいという旦那さん側からの相談があり、感情の起伏が自分自身でもコントロールできないほどに、ココロが錯乱していました。
夫婦カウンセリングでの段階②
離婚という結論が出た場合、心理カウンセリングのではなく、法律分野の先生の力が必要になるケースも少なくありません。財産分与や親権などの必ず解決しなければならない問題はココロの問題ではなくなってしまいます。心理カウンセラーが援助としてサービスを提供できる領域は浮気をしているのではないか?とパートナーを疑っている「懐疑的なココロの不安定な状態」をサポートする場面になるでしょう。
夫婦カウンセリングでは関わる段階が大切になる
何か方向性を決めるまでのココロの整理をお手伝いする、という作業が必要な人は多くいます。予測していなかった事態に動揺する人たちのココロの支えになるケースがほとんどなのですが、本来は些細な喧嘩や価値観のわずかなズレを感じた時に心理カウンセリングを受けて欲しいと感じています。
夫婦でカウンセリングを受ける意味
夫婦の「問題」における心理カウンセリングの意味、これはパートナーに対して懐疑的になっていたりする不安定なココロのサポートになります。
もう一度相手を信頼できるような方向なのかあるいは距離を置く方向なのか、いずれにせよココロの安定をはかり、可能であれば関係の修復に努めます。また、夫婦カウンセリングはお互いの信頼を再構築することや価値観を共有するお手伝いをする心理カウンセリングとなります。
夫婦の考えのずれ?と思ったらまずは夫婦カウンセリングへ
何かのトラブル、あるいは大きなトラブルはなくとも考え方がずれてると感じた時に、活用してもらいたいのがこの夫婦カウンセリングとなります。
アメリカでは夫婦喧嘩が起きた時にセラピストが仲裁に入るというケースは珍しくないようです。このセラピストの機能が日本でももっと効率的に機能すればと考えています。問題の修正は早ければ早いだけ、容易になります。時間が経ってしまうと、問題がこじれてしまい、解決には時間がかかってしまいます。あるいは解決できないところまで行きついてしまいます。そうならないためにも夫婦でのカウンセリングを上手く活用して、関係性の修復に努める必要があるでしょう。
夫婦カウンセリングを受ける理由は夫婦関係の修復にある
理由が浮気だったとしても、金銭問題だったとしても、あるいは価値観の違い、だったとしても。もし離婚ということになってしまえば離婚に至るまでに使う「費用」や「労力」は底知れません。物理的な財産分与からお互いの家族や友人への報告、そして、お子さんがいる場合の親権問題など。
お子さんがいる場合は夫婦カウンセリングを積極的に活用しよう
最近では、なぜか離婚は珍しいことではなくなりましたね。でも、もしお子さんがいる場合、子どもの教育や成長に与える打撃は底知れないと考えましょう。
「パパ」と「ママ」がいる家族を子どもが見る度に違和感を持ってしまいます。そして、お子さんがいる場合はもちろんですが、お子さんがまだいない場合でも、一度はお互いが「覚悟」を決めて一緒に人生を歩んでいくことを決意したわけです。赤の他人だった二人が決意を固めて一緒にやっていこうとした時の気持ちを思い出してもらいたいものです。
個人間のカウンセリングが夫婦カウンセリング
夫婦カウンセリングには、個人の心理カウンセリングにはない関係性の改善や修復を効果として期待することが出来ます。個人でのカウンセリングは個人“内”カウンセリングよ呼ばれるのに対して夫婦でのカウンセリングは個人“間”カウンセリングと呼ばれます。もちろん、効果の有無はカウンセラーとの「相性」などにもよりますが、もしいま漠然とパートナーについて悩んでいる人は、上手に個人間カウンセリングである夫婦カウンセリングを活用して関係性の改善を試みてはいかがでしょうか。
関係性の再構築に心理カウンセラーという「第三者の視点」は非常に役立つでしょう。
まとめ
良好な夫婦関係を築いていきたい。覚悟を決めた二人なのだからずっと一緒に幸せでいたい。
そんな想いを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、日々の生活をしていく中で、相手の嫌な部分、性格的に不一致な部分が見えてきてしまうことも多いかもしれません。そして、些細なことで喧嘩になったりすることもあるのではないでしょうか。
特に、最近では女性の社会進出がメディアでも大々的に報じられていますが、いまでは男女共にしんどい思いをするくらいなら別れて好きなように生きたい、自分で稼いで生活することもできるのだから、という女性も多いのではないでしょうか。
しかし、できれば良好な夫婦関係で幸せに暮らしたい、と多くの人が思っているでしょう。そんな時は、心のメンテナンス、心の休憩として夫婦カウンセリングを活用されるのが良いと思います。