カウンセリングを受けたいと思う人が持つべき、あるいは知っておくべきことはどのようなことでしょうか?
また、カウンセリングを受けるときは、どんな気持ちでいればいいのでしょうか?
一昔前は、心の病気と言えば「うつ病」が代表的なものであり、カウンセリングを受ける方はうつ病の方という認識をされてることもありました。
しかし、いまではストレスが原因で心の病気を発症する人も多く、精神疾患の中でもさまざまな病気(軽度なものから重度なものまで)があります。
ここでは、これからカウンセリングを受けようと思っているあなたが「持つべき」気持ちについて解説しています。
心理カウンセリングを受ける気持ちが大切
心理カウンセリングの効果には個人差があります。
その個人差が生じる原因の一つに心理カウンセリングを受ける人たちの気持ちの持ち方があります。
プラセボ効果は軽視できない!
プラセボ効果=偽薬という言葉は知っていますか?
プラセボ効果とは、
本来効力を持たない薬を患者さんに「絶対に効く薬です」と思い込ませて飲んでもらうと、本来効果がないにも関わらず一定の効果を持つ
という実験がされています。
これは、心理カウンセリングだけでなはく、例えば行列の出来ている飲食店の行列に並び、そこの人気商品を口にすると「とても美味しい」と感じます。これも類似の作用であり「行列ができる=みんなが美味しい」と言っているという確信が、その旨味を倍増させているのでしょう。
つまり、人は美味しいと思い込めば美味しいと感じることと類似して、心理カウンセリングも価値があると思っている人には、一定の効果があります。
時間をかけてもいいという気持ちを持とう!
心理カウンセリングで大切なことは、激変を望まないことです。
人のココロが変化する時、そのルートは2通りに分かれます。
1ルートは「中心ルート」であり2ルートは「周辺ルート」となります。
これはぺティーとカシオッポによる「精緻化見込みモデル」において提唱されている理論の応用的な解釈になります。
精緻化見込みモデルとは、
説得的コミュニケーションにおける「態度の変容過程」を示したモデルです。“説得”という言葉がやや語弊がりますが、メッセージの受け手になるお客様がある事柄に対して得た情報に対して、注意深く検討するかどうかを指し示したモノ
です。
心理カウンセラーから新しく得た情報をきちんと検討したうえで起こる態度や行動の変化は中心ルートを通ったものであると言います。
つまり、中心ルートを通って変化した態度変化は持続的で安定しており、身に付いたモノと判断することができます。
一方で周辺ルートを通って起きた態度変化は、きちんと検討されていないことから、一時的で不安定なモノになってしまいます。
そのため、心理カウンセリングを受ける人は、
カウンセラーと(信頼し合える)関係性を築こう!
「人」と「人」が信頼を持って、つながるときは必ずと言っていいほど時間がかかります。
でも、時間をかけることでつながりは強固なモノになります。
カウンセリングで大切なことは信頼関係を心理カウンセラーと築けるかどうかです。
信頼というのは片方が一方的に持っているからといって成立するわけではありません。
お互いの気持ちがあって初めて信頼関係が生まれます。
そして、その信頼関係こそがカウンセリングでは効果に強く関わります。
情報というのはその内容以上に、それは情報の送り手が大切になることがあります。
心理カウンセラーを信頼できたときにカウンセリングは効果を発揮することでしょう。
まとめ
こちらでは、カウンセリングを受けようと思っている人が持つべき気持ちとその解説をしました。
カウンセラーはもちろんですが、カウンセリングを受ける人も時間をかけてじっくりと自分と向き合い、そしてカウンセラーとの信頼関係を構築していこうとする姿勢が重要になります。
出来るだけ早く楽になりたいというのは自然の感情ですが、焦らずにしっかりとカウンセリングを受ける気持ちを忘れないようにしましょう。