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カウンセリングを仕事にしたい人は必読

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カウンセリング 仕事

「メンタルヘルス」という言葉を最近は皆さんも良く耳にするようになったのではないでしょうか?

企業では健康診断とともにストレスチェック制度というココロの健康状態を定期的にチェックする取り組みが始まっています。

このストレスチェックの実施に伴い、少しずつですが、最近では心理カウンセリングを行う企業や機関は増えてきているようです。しかし、まだまだ心理カウンセリングという仕事は確かな地位を築くことは出来ていないでしょう。

それでも心理カウンセリングを生業にしたいと思っている人にとって、少しでも有益になる情報をお届けしたいと思います。

なお、この記事では心理カウンセリング=カウンセリングという解釈で記事を記載していますので、化粧品のカウンセリングやエステ・サロン等のカウンセリングは含んでいないのでご注意ください。

カウンセリングの仕事とは?

そもそもカウンセリングの仕事とはどのようなモノだと思いますか?カウンセリングの仕事について、一言で表すなら、

「クライアントの相談に乗る」

ことでしょう。ただし、この「相談に乗る」という言葉が先行し過ぎるあまり、「仕事」としての地位を確立しきれていないのが現状です。なぜ相談に乗る仕事が地位を確立できないのか。そして、カウンセリングの仕事とは何か?ここでは少し掘り下げて考えていきましょう。

「相談に乗る」ことがカウンセラーの仕事だとしたら、、、

例えば、

①カウンセラーの先生に「相談する」

②友達に「相談する」

③(学校の)先生に「相談する」

④両親に「相談する」

どれも相談ですよね。でも、②友達に相談するであっても③学校の先生に相談であっても、もちろん④の両親への相談であっても、「では、相談料は〇〇円です」と言われることはまずないですね。もちろん、相談をした人は、そんなことを言われるなんて夢にも思っていません。つまり、「相談する」という行為にお金を払う「感覚」をもたないまま、日々の生活のなかで私たちの相談することへの「感覚」は作られてきています。

私たちには、「相談に対してお金を払う感覚」がないなかで、心理カウンセリングでの相談になると、その相談には費用が発生してしまうのです。この「感覚」を理解することはこれからカウンセリングを仕事にする人たちにぜひ着目しておいて欲しいポイントです。そして、経済的な視点から仕事というモノを見た時に、非常に重要な感覚になります。

友達への相談や学校への先生の相談は無料だけれどもカウンセリングの相談にはお金がかかるということ。いま実際にカウンセリングを提供している心理カウンセラーの先生たちは、当たり前のように捉えているかもしれません。それは、その相談が「専門性」を帯びているからだと言うでしょう。でも、サービス業も含めた経済的な視点で見れば、サービスを提供する側の感覚ではなく、お金を払う側であるお客様の感覚が大切になります。お客様の立場からすると、相談することに当たり前のようにお金を払う感覚は、やはり極めて希薄であると私たちは考えています。

この、サービスを提供する側とお客様の「感覚の不一致」は、極めて大きな問題です。

例えば、レストランに入って食事をした後にお金を払わずに帰ることはダメなことだ!と当然のように理解できます。たとえ、食べた料理が美味しくても美味しくなくても、、、「感覚的」にお金を払って当たり前だと感じる人はほとんどだと思います。でも、上で記載した通り、誰かに悩みや不安を相談した帰りにお金を払う感覚が当たり前の環境で生活してきた人はいないですよね。ご飯をご馳走したりすることはあるにせよ、、、、相談したことでお金を払ったことなんて一切ない、という人がほとんどでしょう。

今、カウンセリングをしている人がこの記事を目にしたら、違和感を持つこともあるでしょう。それは日々行っている相談を受ける、という仕事の中で当たり前の「感覚」が変化したプロの証かもしれません。でも、これからカウンセリングを仕事にしようとしている人たちは、このプロフェッショナルな感覚以上に、経済的な視点から見た「感覚のズレ」を忘れないで欲しいです。

カウンセリングの仕事とは、「相談に乗る」仕事です。

そしてカウンセリングの仕事とは、経済学的には「相談に対する対価」で成立するモノです。でも、この「相談」に対して対価を払う感覚のない大多数の人たちがこれからのお客様になります。

人の持つ「感覚」を覆すだけの専門性を持つこと。

話しを聞くことはもちろんですが、話すこと自体が圧倒的に上手かったり、面白かったり、その専門性は特化されたモノだけではなく、汎用性の高いスキルとして体得し、その専門性が相談に機能するモノでなければなりません。

カウンセリングの仕事とは、お金を払う感覚がないモノからお金を払う感覚にシフトさせるとても大変な仕事だと私たちは考えています。

無料である感覚を有料である感覚にシフトさせることがカウンセリングの仕事の第1歩になります。でも、その第1歩を助けてくれる枠組みが出来るかもしれません。それは「資格」という存在です。カウンセリングを仕事にしたい人たちならもうご存知だと思いますが、その資格について簡単に見ていきましょう。

カウンセラーの資格について

カウンセリングを行う上で、「この資格がないとカウンセリングをやってはいけません」という縛りはありません。心理関連の資格のなかで最もメジャーであり信頼性の高い資格は「臨床心理士」という資格でした。でも、この資格は民間団体が運営する資格で、国家資格ではありませんでした。

国家資格がないなかで、民間の資格として確かな地位を築いてきた臨床心理士という資格は凄いと感じています。一般の人たちのなかには臨床心理士が国家資格であると思っている人もいるほどですから。でも、この資格の在り方も大きな転換期に入っています。それは、いよいよ誕生する公認心理師という資格です。

※この記事は公認心理師の紹介ではないので、詳細はまた改めて。

新しい資格の枠組みが出来ることに期待をしている心理カウンセラーの先生も多いかと思います。もちろん私たちもこの資格の誕生によって心理カウンセラーの存在価値が高まって欲しいと願うばかりです。

色々な意見があると思いますが、今からカウンセリングを仕事にしようと考えている人は間違いなくこの国家資格である公認心理師を目指しましょう。但し、この国家資格は名称独占であり業務独占ではない、という特異ともいえる一面を持っています。公認心理師を取ったからといって何か特定の「業務」につけるわけではない、ということは覚えておいてくださいね。

カウンセリングの料金について

相談することに対価を払う感覚がない、というお話し。国家資格である公認心理師を中心とした資格についてのお話し。

これらはこのカウンセリングの料金を決定する上で非常に重要な要因となります。価格を決めるのはサービスを提供する側になります。カウンセリングの料金の相場を見た時に、「高っ!」と思った人は必ずいるでしょう。なぜ料金が高くなるかと言うと、それは、飲食店で言うところの「仕入れ」のような“モノ”にお金がかかっているからなんです。その“モノ”の正体が、人生で大切なモノランキングでは大抵は上位に入ってくるであろう「時間」と「お金」です。

心理カウンセラーはカウンセリングというサービスを提供するまでに多くの時間とお金を使って「知識と経験」を仕入れています。その知識と経験をお金に換算するとそれなりの料金になってしまうのです。一見、カウンセリングはお金がかからないと思われがちですが、例えば臨床心理士になるには指定の大学院に2年間は行かなくてはいけません。そこだけでも単純に2年間という「時間」と私学であればざっくりと200万円程度という「お金」を使って知識を仕入れるわけですね。

つまり、カウンセリングを提供する側からすればお金と時間を使って仕入れた「知識」を売るわけです。

但し、ここではカウンセリングの料金が高いのか、安いのか、という論争を繰り広げたいわけではありません。今からカウンセリングを仕事にする人たちが意識すべきことは、「対価に見合うだけのサービス」を提供する自信を持てるのかどうかがカウンセリングを仕事にする以上は問われ続けるということです。

但し、精神科や心療内科などのクリニックでの勤務や公的機関の相談員などになれば、こういった経済的な視点からではなく、医療的観点や社会貢献といった視点が重要視されます。経済のお話しが得意でない人は、そういった道を模索してみてもいいでしょう。

カウンセリングを仕事にするためには?

先ほど述べた医療機関や公的機関ではなく、サービス業の対人援助職として、カウンセリングを仕事にするためには、経済的な視点は外せません。

例えば、60分5,000円でカウンセリングを行っているAカウンセリングルームと60分10,000円でカウンセリングを行っているBカウンセリングルーム。月のお客様がそれぞれ50名だったと仮定した場合、Aカウンセリングルームの売り上げは250,000円となります。一方でBカウンセリングルームは500,000円となります。それが、1年間だと仮定したら、AカウンセリングルームとB カウンセリングルームには当然大きな経済格差が生じます。

もし、いまからカウンセリングを仕事にする人がこの記事を読んでくれているとしたら、カウンセリングをする場合は、自分自身の「時給」に自信が持てるだけの知識や経験、独自性や特異性を、これから積まなければいけないんだと思って、カウンセリングという仕事にチャレンジして欲しいと思います。

心理カウンセリングの求人情報について

例えば、求人で最も多いのは営業職ではないでしょうか。これに対して、カウンセリングを心理カウンセリングという職種で捉えた場合、その募集はとてつもなく少ないと考えてもらっていいと思います。例えば、臨床心理士資格を取得するには、とてつもないお金と時間をかけるのですが、募集している求人で金銭的に「夢のある」年収は見込めないのが現状です。

専門職としての採用にも関わらず、一般的な大卒の求人案件よりもその年収が劣るといったケースも頻出します。それだけ、カウンセリングは対価を生むことが難しいということを求人情報が示してくれています。いまからカウンセリングを仕事にしようと考えている人は、求人情報にも目を向けるようにしましょう。そして、求人情報を見る時はカウンセリングの仕事の求人情報だけを見るのではなく、他の職種や業種などの求人情報と「比較」しながら、カウンセリングという仕事が社会的にどのようなポジションにあるのかを考える癖を持つようにしましょう。

求人情報とは?

カウンセリングのいい仕事はないかな~という気持ち、すなわち仕事を探して求人情報を見ることがあると思います。仕事探しには求人情報を見るのは一般的でしょう。でも、先ほども記載しましたが、この求人情報はカウンセリングの職種だけではなく、他の職種と比較しながらカウンセリングの仕事情報を見る癖をつけるようにしましょう。他の仕事と比べてカウンセリングの仕事はどの程度の給料がもらえるの?その疑問を持つようになれればいいですね。

他の業種や職種と比較しながら求人を見ることで、社会におけるカウンセリングの位置づけは見えてきます。カウンセリングという仕事が社会からどの程度評価をされる職種なのか、という観点は忘れないようにしたいものですね。

カウンセリングの仕事は数多く存在しているのか?

(他の業種や職種と比較しながら)カウンセリングの仕事を探してみると、その仕事が全くないわけではないです。最近ではストレスチェックを数多く実施している企業やNPO法人、医療・福祉系と並行してカウンセリングを行っている企業などがよく求人を出しています。そして、心療内科や精神科などのクリニックでもカウンセラーを募集しているところももちろんあります。様々な分野で募集があることはあるでしょう。ただし、その求人が年収等々の条件や、何より業務内容として自分に合っているのか、合っていないのか、といった自分自身の仕事を「見る力」は必要になるでしょう。

カウンセリングは仕事として意味がある

カウンセリングは仕事として存在している意味があると思いますか?

この問いを心理関係の職種以外の人に投げかけると、多くの人は「大いに意味があると思いますよ!」と答えてくれます。

でも、実際にカウンセリングに行ったことがありますか?

この問いを投げかけるとほとんどの人は「行ったことはないですね。。。」と答えます。

では、今後カウンセリングに行ってみようと思いますか?

この問いを投げかけるとほとんどの人は「どうしようもなくなったら行くと思います!」というようなニュアンスの回答をします。

つまり、カウンセリングの需要や必要性はほとんどの人が認知をしてくれています。でも、一方でほとんどの人はその活用を意識していないでのす。

需要として存在している「needs」を欲求という形になった「wants」に変える。

この作業が完成して初めて、本当に意味のある仕事にカウンセリングは変わっていくんだと私たちは考えています。

カウンセリングという仕事の社会的意義

カウンセリングという仕事に社会的意義はある、多くの人はそう答えてくれます。そして、カウンセリングを行っている人たちも社会的意義はあると感じています。ストレス社会を生きるなかで、誰かに悩みを相談したり聞いてもらうことは、頭を整理したり気持ちを落ち着かせる上でとても大切なことです。そして、ストレス社会を背景に増え続けているうつ病の人たち。例えば、企業におけるうつ病等の精神疾患での労災の請求件数も右肩上がりになってしまっています。

このような人たちのためにも、予防的な機能として、そしてサポート的な機能として、カウンセリングという仕事は十分に社会的意義のある仕事だと解釈できます。

カウンセリングという仕事の経済的価値

社会的意義を多くの人が間違いなく感じるにも関わらず、この経済的な価値は非常に乏しいのが現状です。多くの人が不安や悩みを抱えながら生活をしている以上、市場規模は膨らみを見せています。そのような社会の環境下で社会的意義はあるにも関わらず、経済的価値をなかなか生めない不思議な仕事だな~と感じてしまいます。

でも、どこかで、何かのタイミングで、その価値の在り方は変わるはずです。今まで経済的価値を持っていたモノに突然価値がなくなったり、経済的な価値がなかったモノに突然が価値がつく。そんな流れの変化はどの業種や業態でも存在しています。カウンセリングという仕事に社会的な意義が本当にあるのなら、その経済的価値もやがては必ずついてくる、そう信じて私たちも記事を書き続けています。

まとめ

カウンセリングを仕事にする難しさについてお伝えしましたが、一人でも多くの人がカウンセリングを仕事にすることで一人でも多くの人のココロが救われて欲しいと感じています。

カウンセリングを仕事にしようと考えている人はぜひチャレンジして欲しいと思います。同時に、私たちウェルビー・ココロ研究チームもやるべきことが見えてきました。それは、相談に対価が伴うという、新しい価値の創造であり、人々の当たり前の感覚を変化させるという壮大なテーマだということです。

いずれにせよ、この記事を通じて、カウンセリングを仕事にしようとしている人たちのココロに少しでも新しい気持ちを吹き込めてたら何よりです。

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