ほとんどの場合、「恋愛」の延長線上に「結婚」があります。つまり、恋愛をして、やがて結婚するという流れが極めて一般的です。
でも、そんな延長線上にある人生のライフイベントですが、実は「恋愛」と「結婚」は異次元なほどに違いがあります。
まずは簡単に一言でまとめると、
「恋愛」と「結婚」は、ずばり人生におけるウェイト、すなわち人生そのものの「幸福度に」直結する割合に大きな違いがある
ということなります。
恋愛での失敗はリカバリーがきくものが多いですが、結婚での失敗はリカバリーがきかないほどのダメージになります。「逆に」結婚の成功は人生そのものの成功と言っても過言ではありません。
人生では至る所に結婚相手との相性や価値観が影響を及ぼします。つまり、「結婚」はあなたの人生の幸福度そのものにも影響を与えます。
そんな大切な結婚だからこそ、多くの人が困難にぶつかり、悩んでしまうのです。
あなたが「恋愛」と「結婚」に抱くイメージとは?
普段はあまり意識しない人も多いですが、一般的にはぼんやりとでもその違いを感じている人も多いことでしょう。
あなたが抱く「恋愛」のイメージとは?
恋愛ではポジティブなイメージとネガティブなイメージが50%ずつの割合で存在していることでしょう。
恋愛に抱くポジティブなイメージ
- ワクワクする
- ドキドキする
- 好きな人がいることだけで幸せ
などが代表的なポジティブなイメージとなることでしょう。たとえば、マンネリ化した毎日に良い刺激をもたらしてくれるイメージを抱く人も多いでしょう。
恋愛に抱くネガティブなイメージ
- 時間が制限される
- お金の使い方が制限される
- 気持ちが揺れ動いてしんどい
などが代表的なネガティブなイメージとなるでしょう。付き合っている期間や相手にもよりますが、基本的には自由を制限されるといったネガティブなイメージが根付いている人もいるでしょう。
あなたが抱く「結婚」のイメージとは?
恋愛ではポジティブなイメージとネガティブなイメージがおよそ50%ずつの割合で存在していますが、結婚はネガティブが70%~80%、ポジティブが20%~30%程度の割合で存在しています。
結婚に抱くポジティブなイメージ
- 好きな人と一緒に居れる幸せ
- 家庭を持った新たな充実感
- 子どもを授かればより賑やかかになる
- 両親が安心する
などが結婚に抱く代表的なイメージとなるでしょう。
結婚に抱くネガティブなイメージ
- 自由がなくなる
- 制限が増える
- 一生一緒にいれるか不安
- 周囲に離婚している友達がいて不安になる
- ずっと仲良くできるか心配
などが結婚に抱く代表的なイメージとなるでしょう。結婚に抱くネガティブなイメージは恋愛に抱くネガティブなイメージとは異なり、より根が深いモノです。それは、「籍を入れる」つまり「戸籍上の家族」として一度成立させてしまっているため、ネガティブなイメージは膨らみやすくなってしまうものです。
「恋愛」と「結婚」での決定的な違い
ここまで見てきたイメージとして存在する恋愛と結婚の違いではなく、本質的な違いについても見ていきましょう。
決定的な違い1:「恋愛」と「結婚」ではそもそも戸籍上の違いがある
もちろん戸籍上の違いは最も大きいですよね。目に見える形での変化であり、戸籍上の変化こそが「恋愛の終わり」と「結婚の始まり」を意味しています。
一緒に住んでいる男女でも戸籍上は別々なら「同棲」、「婚姻届」を提出している場合あるいは「入籍届」を提出している場合は「家族と一緒に住んでいる」となります。
見た目には同じでも世間の捉え方は全く別物になります。結婚ではそもそも法律的な手続きが存在しています。
婚姻届・・・お互いが初婚であり、それぞれが元の戸籍を外れ、二人の新たな戸籍を作る法律上の手続き
入籍届・・・両方あるいはどちらか片方が再婚である場合にパートナーの戸籍に入る法律上の手続き
「婚姻届」あるいは「入籍届」いずれにせよ、お役所に法律上の手続きをした時点から「恋愛」は終わり、「結婚」が始まります。
決定的な違い2:「恋愛」と「結婚」では求める“モノ”が全く違う
恋愛ではドキドキやワクワクといった感情をくすぶる「刺激」を求めることでしょう。例えば、「顔がドストライク」なだけでもワクワクやドキドキします。そんな高ぶる感情である「刺激」を恋愛では多くの人が追求します。
一方で結婚生活に強い刺激を求めている人は少数派となり、多くの人は結婚生活では「刺激」とは対極にある「安定」を求めるようになります。
ずばり求めるモノの違いとは「感情面」の変化になります。
恋愛で求める感情面:ワクワクやドキドキなど。刺激的で高ぶるような感情
結婚で求める感情面:より安定的で安心するような感情
また、求めるモノの変化に伴って、コミュニケーションにも違いが生じるようになります。コミュニケーションは大きくは2つに分かれます。
自己呈示・・・印象を操作して魅せる自分を創るコミュニケーション
自己開示・・・ありのままの自分をさらけ出すコミュニケーション
恋愛で刺激を求めているときは、相手を好きになる、あるいは相手に好きになってもらうために「自己呈示」を主としたコミュニケーションを基盤としますが、安心を求める結婚生活では「自己開示」であるありのままの自分をさらけ出すことができるかどうかで、結婚での安心感を味わえるかどうかを判断するものです。
つまり、求める感情は対極にあるような感情となり、出力するコミュニケーションもまた対極に移行します。
恋愛で求める感情:印象操作のコミュニケーションを行い、高ぶる感情を求めている
結婚で求める感情:ありのままの自分をさらけ出すことでより持続的かつ安定的な感情を求めている
決定的な違い3:「恋愛」と「結婚」では過ごす時間が全く違う
過ごす時間とは内容ではなく、すごく期間とも言えます。時間軸から捉えれば恋愛と結婚の違いは明白です。それは誰しも感じるでしょう。
一般的な解釈と、ほぼ同義でしょう。同じ「3年間」でも、恋愛と結婚では捉え方は全く別物です。
恋愛:3年付き合っている → とても長く交際している印象を持つ
結婚:結婚3年目 → わりと最近結婚したような印象を持つ
なぜ、このような印象を持つのでしょうか?それは一般的な解釈として、
恋愛:1カ月で別れるパターンも珍しくなく「短期的」なライフイベントという認識
結婚:1カ月で離婚したというパターンは滅多になく、「長期的」なライフイベントであるという認識
つまり恋愛に比べて、結婚がいかに長い時間をともにするものなのかを多くの人が理解しているのです。「3年」という話しに戻れば、結婚3年目は「まだ3年目」といった表現になり、恋人3年目は「もう3年も」という表現になるでしょう。
決定的な違い4:「恋愛」と「結婚」では共有する情報(量)が全く違う
恋愛はほとんどの場合は2者間で巻き起こることがそのすべてですよね。もちろん共通の友人や知り合いがいることもありますが、基本の意思決定は恋愛をしているカップル、すなわち当事者2人にあります。
でも、結婚はそうではありません。2人に加えて、一般的にはお互いの両親、ときにお互いの祖父母や兄弟・姉妹なども意思決定に絡んできます。
つまり、友人関係や恋人関係ではほとんど登場しない親族の情報を一気に共有することになります。これは結婚の大きなポイントです。
例えば、結婚が決まればお互いの両親に挨拶に行く、などのイベントがあります。つまり、
- 相手の生育歴を含めてその多くの「ルーツ」を知る
ことになります。また、
- これまで家族とどのように関わってきたのか?
- 子どもの頃からどのような教育を受けてきたのか?
- 親族との付き合いはどの程度あったのか?
- 兄弟・姉妹とは仲が良いのか?悪いのか?
- どんな家(居宅)で育ったのか?
などなど。お互いの様々な「生い立ち」に触れることになります。
つまり、親や兄弟・姉妹、祖父母や叔父叔母など、これまでに一度も「登場」しなかった人たちも含めて、親族関係のほとんどを共有することになります。
そして決まって親族から「幼いときは〇〇だったよ」といった恋人関係ではほとんど共有しなかった新たな情報も出てくることでしょう。
登場人物も含めて「情報」に大きな違いが生じることも2者間で巻き起こる恋愛とは別物だと言えるでしょう。
「恋愛」と「結婚」の決定的な違いをあなたが知るメリット
ここまで、
- 戸籍上の違い
- 求めるモノ(感情面)の違い
- 共有する情報(量)の違い
をお伝えしました。
これらの決定的な違いをあなたが理解するこでメリットがあります。それは、
「恋愛」の延長線上に「結婚」が存在しているが、「結婚」は新たなスタートである
ということです。
「恋愛」と「結婚」の違いを知るメリットは「恋愛」の捉え方の変換にある
結婚が新たなスタートだとしたら、「結婚」を意識して「恋愛」をする年齢になれば恋愛で大切にすべきことも変化させる必要があるということです。
結婚を希望する年齢とは?一般には結婚を意識する年齢は、
男性の平均:30.4歳
女性の平均:28.4歳
となります。
参照:引用:国立社会保障・人口問題研究所『第14回出生動向基本調査』より
あなたが結婚を意識しているのであれば、「恋愛」の延長線上に「結婚」が存在していると単純に捉えるのではなく、逆算して捉えることができれば「恋愛」と「結婚」の違いを理解したことがメリットとして機能します。
つまり、「結婚」相手に求める条件をしっかりと整理した上で、恋愛をすれば、「結婚」のための「恋愛」に変換が可能です。「恋愛」と「結婚」を別物で捉えることができれば、
(相手に宣言するかどかは別として)結婚を前提とした恋愛の優位性
をあなたが感じることができるでしょう。
【補足】「結婚」そのものに存在する「メリット」って何?
ここでは「恋愛」と「結婚」の違いを認識することでのメリットに留まらずに、実際に結婚そのものに、世間の人たちがどのようなメリットを感じているのか?についても見てみましょう。
結婚のメリット:第5位「経済的余裕が持てる」
結婚のメリット:第4位「愛情を感じている・人と暮らせている」
結婚のメリット:第3位「親や周囲の期待に応えられる」
結婚のメリット:第2位「精神的安らぎの場が得られる」
結婚のメリット:第1位「子どもや家庭を持てる」
参照:引用:国立社会保障・人口問題研究所『第14回出生動向基本調査』より
結婚相手のミスマッチは致命的!相手との相性を探る3つのポイントとは?
相手の「家族(親族)」等に対する対応から「結婚」への相性を探る
あなたが家族を気にすることなく生活できるタイプであれば相手も同じように家族との関係が希薄な人でも良いでしょう。でも、あなたが家族と強い絆で結ばれているタイプであれば、相手も家族と強い絆で結ばれている人を必ず選ぶようにしましょう。
家族との接し方に違いがあれば、それは結婚後もケンカの火種になることでしょう。あなたが家族を大切にするタイプであれば、相手もあなたと同じように家族を大切にする人を選ぶようにしましょう。
金銭感覚から「結婚」への相性を探る
次に重要になるポイントは「金銭感覚」です。婚姻届を出して、結婚をすることにより、夫婦の財産は共有財産となります。
結婚では家の購入に伴うローンや子どもを授かれば教育にかかる費用など、様々な出費が生じます。これら結婚後に使うお金の使い方やお金そのものに対する価値観に違いがあれば、結婚生活で蓄積するストレスはあなたの想像以上です。
残念ながら経済は生活を営む上では切っても切り離せないものです。常につきまとうからこそ、お金に対する価値観が近しい人を選ぶようにしましょう。
自分らしくいれているかどうかから「結婚」への相性を探る
最後に「あなたが“あなたらしく”居れる相手かどうか」をしっかりと見極める必要があります。あなたがあなたらしく居れるということは結婚に伴って生じる
- 「精神的安らぎの場が得られる」
というメリットを感じれるかどうかに大きく関わってきます。いつも背伸びしたり本来の自分では居れない相手と一緒に居て精神的安らぎを得ることはできません。
また、自分らしく居れない相手と一生の時間を過ごすことは「地獄」と言っても過言ではありません。あなたがあなたらしく居てもよい相手なのか、しっかりと見極めるようにしましょう。
まとめ
結婚に対する捉え方は様々ですが、結婚は少なくとも人生のライフイベントの中では非常に大きなウェイトを占めていると解釈できます。
結婚=家庭=家=居場所
この公式が成立する相手なのかどうかは非常に重要です。
仕事がうまくいったときもいかなかったときも、日中に何か良いことが起きたときも悪いことが起きたときも、どんな一日を送ってもほとんどの人は「家」に帰ります。
そんなとき「結婚」で手にした「居場所」の居心地が最悪だとしたらあなたの気持ちを充電できる場所がありません。一方で「結婚」で手にした「居場所」が最高に居心地の良い場所だとしたら、あなたはたとえどんな一日を送っても家で気持ちを充電できるという安心感を手にすることになるでしょう。その安心感があって初めてあなたは様々なことにチャレンジできます。
人生のライフイベントには、
- 初恋
- 恋愛
- 受験
- 就職
- 転職
- 車の購入
- 家の購入
- 出産
- 子育て
- 親の介護
などなど。様々なイベントが存在しています。
「結婚」は「ライフイベント=恋愛」の延長線上に存在していることは事実です。でも、あたなの人生においては、その人生そのものを大きく左右するライフイベントです。
恋愛の延長線上にあるにも関わらず、人生で「占めるウェイトは桁外れ」です。まずは「結婚」が「恋愛」とは違い、大きく大切なライフイベントであると認識しましょう。
その上で、あなたがリサーチできることが全てリサーチして、決して妥協することなく、結婚相手に相応しいのかどうかを判断するようにしましょう。
そして、判断材料が全て揃った上で、直感的にこの人なんだと思えれば結婚に向けて動き出しましょう。