「いい恋ができない!」つまり、いい恋に発展しない原因には様々な要素があります。恋が上手く発展しない理由は大きく「外的要因」と「内的要因」に分けることができるでしょう。
恋愛における発展を妨げる「外的要因」とは、たとえば「いい感じの人が転勤になってしまった」など、物理的な要素によって、恋の進展を妨げられてしまうものです。
一方で、「内的要因」とは、自分自身の言動や行動、考え方のせいで恋の発展を妨げてしまうものです。そんないい恋愛への発展を妨げる内的要因の一つに内面に潜む「劣等感」が存在しています。
恋愛でも(日常生活でも)「劣等感」はいつでも足を引っ張ってしまうものです。そんな「劣等感」が強い人にはどのようなウィークポイントがあるのでしょうか?
ここでは、
- 恋愛では「劣等感」が強く表に出てくる原因とは?
- そもそも「劣等感」ってなに?
- 恋愛で「劣等感」が強い人の特徴3選
- 恋愛の発展を邪魔する「劣等感」を消し去る方法
について解説していきます。
恋愛で「劣等感」が強く表に出てくる原因とは?
恋愛では劣等感が強く表に出てしまうことがあります。
それは、恋愛では日常生活に比べると圧倒的にココロ、本音や本当の気持ちをさらけ出す機会が多いからです。
好きな人や恋人には、ある程度は自分の内面を見せても良いと考える人も多いでしょう。もちろん良い面ばかりが出せればいいですが、人には必ずと言ってよいほどに悪い面も存在しています。
良い面・悪い面どちらも包み隠さずに表に出し始める、それが恋愛での関係性の構築なります。
そんなときに劣等感は様々な角度から顔を出してしまいます。
恋愛の進展にはお互いのありのままが必要になるため、普段は隠している劣等感も出てしまうことによって、恋の進展を妨げることもあるでしょう。
つまり、恋愛では、恋人同士の関係性を構築していくなかで、自分自身の内面をさらけ出すことがむしろ自然であるため、普段は隠している劣等感も表に出てきてしまうのです。
そもそも「劣等感」ってなに?
ここでは「劣等感」を簡単にかみ砕いておきましょう。
たとえば、あなたが無人島で生活をしていたら、きっと劣等感は出てきません。なぜなら、周りに比べる人がいないからです。
つまり、劣等感とは周囲との比較、まわりと自分を比べて始めて生じる心理になります。
ただし、劣等感は単純な他者との比較によって生じる心理ではない、ということを覚えておいてください。
劣等感とは…容姿、体力、知的能力、性格、血筋、財産、社会的地位などの点で、自分が他者よりも劣っているという感情である。客観的に他者よりも劣っているということよりも、主観的に劣っていると思い込むことにより生じる。劣等感がコンプレクスを形成すると劣等感コンプレクスと呼ばれる。
引用:有斐閣『心理学辞典』より
ここでポイントになるのは「思い込み」
周囲との比較で自分の置かれている状況を理解すること自体は決して悪いことではありません。むしろ冷静に自分のことを見つめ直す機会にもなります。
「恋人に優しくしている」友達の姿や「カレの意見を尊重している」友達の姿などを見て、自分も見習うべきだなと思うことなど、他者との比較がすべて悪いわけではありません。
ただ、劣等感が最も厄介なのは、周りと比べた結果、主観的に自分が劣っていると思い込むことです。
恋愛で劣等感が強い人の特徴3選
ここで紹介する劣等感が強い人の特徴はそれぞれに独立した特徴でもあり、パターンでもあります。
劣等感が強い人は、
すぐに周りと比べる
↓
落ち込む(思い込みによるもの)
↓
攻撃的になる
といったパターン化された行動や言動を取る人も多いでしょう。
もちろん攻撃的にならないタイプの人もいますが、攻撃的にならないタイプの人は「さらに落ち込む」といった悪循環に入る人でもあります。
恋愛で劣等感が強い人の特徴1:すぐに周りと比べる
劣等感の対義語は優越感となります。つまり、そこには「劣る(おとる)」と「優れる(すぐれる)」が存在する以上、比較する周囲の存在は不可欠です。
恋愛では本来、男女が「一対一」の関係で存在するため劣等感は出にくいようにも感じますが、劣等感が強い人には「すぐに」誰かと比較するクセがあります。
恋愛が順調に進んでいても、例えば、カレに突然元カノの話しを聞き、「元カノ」と自分を比べ始めてしまうなどが典型的な例に挙げられます。
恋愛で劣等感が強い人の特徴2:必要以上に落ち込む
元カノとの比較、友人の恋人への接し方との比較をした結果、「私は結構頑張れている方だな!」なんて楽観的に捉えることができないのが劣等感が強い人の特徴でもあります。
誰かと比較を始めて時点から最終の着地点は「落ち込む」ことにあります。どれだけ自分が頑張っていてもどれだけ自分が相手にとっていい存在になれていても、「思い込み」が「落ち込み」という心理を生じさせるものです。
落ち込んだ結果、
- どうせ私なんて…。
- 結局は私は…。
と。自分の価値を落としてしまい、その姿を見ている彼もきっと「また始まったか~」と呆れてしまうこともあるでしょう。
恋愛で劣等感が強い人の特徴3:周囲に対して批判的
劣等感が強い人の特徴には周囲に対して批判的な行動や言動をすることも珍しくありません。すぐに周囲に批判的になる人もいれば、落ち込んだのちに悪い開き直りで周囲を攻撃する人もいるでしょう。
いずれのパターンでもきっと「被害妄想のような思い込み」が生じている心理があるでしょう。
- なぜ、誰も分からないの?
- なぜ、もっと分かってくれないの?
- なぜ、周りは気づかないの?
- なぜ、もっと褒めてくれないの?
などなど、自分の気持ちのバランスを保つために、上手く行かない状況を誰かのせいにする、批判することにつながっていくでしょう。
そして、そばにいるカレもときには「批判の余波」の浴びて、攻撃を受けてしまうこともあるでしょう。
恋愛の発展を邪魔する「劣等感」を消し去る方法
劣等感は上手くいくはずの恋でさえも発展を妨げてしまうものです。それは劣等感が強く表に出てしまうことによって、恋人にも「不必要な負荷」があらゆる場面でかかってしまうためです。
たとえば、
- 何でも周囲と比べることに嫌気がさす
- 激しく落ち込み
- 周囲を批判する
などがその特徴です。
一緒にいて「ネガティブな気持ち」を抱くことになる人とずっと一緒にいたいと思わなくなってしまう方が自然です。
そんな「マイナスの要素」だらけな「劣等感」を多少なりとも打開する方法があります。
劣等感を消し去る方法1:人と比べない
- あなたにはあなたの良さがあり、他人には他人の良さがあります。
- あなたにはあなたのダメな部分があり、他人には他人のダメな部分があります。
- あなたにはあなたの育った環境があり、他人には他人の育った環境があります。
様々な条件のもとで育ったきた人たちとむやみやたらに比べてしんどくなるようなら、思い切って人と比べないことに徹してみましょう。
そうすることで「個性」の大切さに気付き、個性を大切にできるようにもなるでしょう。
劣等感を消し去る方法2:思い込みを消す
たとえば、テストを受けるにあたってAさんと対決することになったとします。でも、テストを受けるにあたって、あなたに与えられた勉強する時間が30分だったのに対して、Aさんには5時間与えられていたとします。
テストの結果はAさんが80点、あなたが10点だったとしてもあなたはきっと落ち込まずに「私の勉強時間が短かったから仕方ない」と結果を受け入れることができるでしょう。
全ての条件がそもそも違うのに、一部分だけを比較して「劣っている」と落ち込む必要はないでしょう。
劣等感を消し去る方法3:「人は人、自分は自分」の意識
強い芯とは「人は人、自分は自分」という意識です。人と比べていると感じたり、人と比べて落ち込みそうになっている自分に気づいたときにはすぐに「人は人、自分は自分」とおまじないのようにココロでささやくことを繰り返しましょう。
何度も何度もささやくうちにきっと本心で「人は人、自分は自分」と思えるようになるでしょう。
劣等感を消し去る方法4:ありのままを受け入れる
- やっぱり人と比べてしまう
- 人と比べて落ち込んでます
このクセがどうしても抜けない人は「劣等感」を受け入れるようにしましょう。「劣等感」を受け入れたのちに、なぜ自分が劣等感を持ってしまうのか、という原因と向き合うようにしましょう。
そこにはきっと「思い込み」によって作られたモノが「劣等感」だと分かるヒントがあるはずです。徹底して原因と向き合い、思い込みだということに気づければ、劣等感を感じなくなることもあるでしょう。
劣等感を消し去る方法5:どうしても「劣」を感じたら「優」を目指す
劣等感を感じるということは「劣」の対比となる「優」の姿を誰よりも分かっているのかもしれません。もし劣等感を受け入れることができ、その原因を探ることができたのであれば、思い切って優越感を感じれる側の人間になることを目指して見ても良いでしょう。
本来は人に「優」「劣」はなくて良いモノです。でも、あたながあなたのクセを消せずに、苦しむくらいなら思い切って優越感を味わえる人間を目指しても良いでしょう。
「劣等感」という自分に足りない部分への強い認識がモチベーションになり、目指している自分に一気に近づけることもあるでしょう。
「いい恋愛の邪魔をする劣等感」のまとめ
心理学的には周囲との比較には「社会的比較過程の理論」というものが存在しています。
社会的比較過程の理論とは…人間には環境を理解し、環境に対し有効な働きかけを行うために必要な基本的な動因として、自己評価への動因があるという。そして、正確で安定した自己評価を得るために、自己と能力や意見が類似した他者との比較がなされるとしている。このように社会的比較とは、自己他者を比較し、自己を正確に評価したり、意見の妥当性を確認したりすることをさす。
引用:有斐閣『心理学辞典』より
つまり、客観的に自己評価を得たり、妥当性を確認する作業をするために「他者との比較」が存在しています。
でも、「劣等感」は単なる他者との比較に留まることなく、「客観的に他者よりも劣っているということよりも、主観的に劣っていると思い込む」ことが最大の問題です。
つまるところ、思い込みが消えれば劣等感も薄れることにつながっていきます。不必要な思い込みから生じるあなたの劣等感は、
- きっと恋人も苦しめることになる
- 新たな出会いの妨げにもなる
など、恋の発展に邪魔をしてしまう要素になることでしょう。
劣等感を感じることなく、いまの自分を受け入れてとにかく楽な気持ちで恋愛をしてみてはいかがでしょうか?