自己PRと言われると「アピールできるような経験がない」と心配に思いながら就活に挑んでいませんか?
「自分には自己PRがない」という悩みを抱えていませんか?
自己PRと言われると「とんでもない功績」を思い浮かべる人もいますが、そうではありません。就活の自己PRで大切なことは「内容」ではなく「表現」です。
ここでは自己PRを書くときに就活生が押さえるべき3つのポイントを紹介しています。
それは、
- 自己PRのポイント1, 「盛り語」は使わない
- 自己PRのポイント2, 文頭文末を自己PRで揃える
- 自己PRのポイント3, 癖なく自己PRをする
です。
併せて例文を掲載して解説を書いています。自己PRで押さえるべきポイントをきちんと理解できれば、人事担当者はきっとあなたに会いたくなるでしょう。
また、どうしても自己PRが書けない人には、
- 実際に内定をとった自己PRの実例
も公開しています。
あなたが自己PRを書く上での参考にしてください。
自己PRを書く前に注意すること
具体的なエピソードから考えない
自己PRを書くために、
- 自分の経験を思い返す
- 自己PRできるポイントを探す
- 自己PRできる経験を考える
など。
考えたり経験したことを思い返したりすることから始める人もいます。間違いではありませんが、考えたり経験したことを思い出す前にあなたが「自己PRしたい部分(性格や特徴)」を一番最初に考えるようにしましょう。
そして、その自己PRしたい部分(性格や特徴)を最も表すことができる内容、それがあなたの具体的なエピソードになります。エピソードから考え始めると、自己PRしたい部分が散らかってしまい文章に一貫性がなくなってしまいます。
まずはあなたがあなたのどのような性格や特徴を自己PRしたいのか、その想いを固めることから始めましょう。
「自己PR」は人事担当者との会話だと思う
一人部屋にこもり自己PRを書き始めると、ほとんどの就活生は自己PR、つまり自分を主張しなければならないという思いから文章を書き連ねてしまうものです。でも、自己PRは書いて終わりの日記ではありません。自己PRを書いた先には人事担当者が読むという評価がつきまといます。
評価を受けるために自己PRを書くのであれば、一人よがりの文章にならず会話をしているときのように、
- 少しでも分かりやすく
- 少しでも丁寧に
- 少しでも伝わるように
文章を書くことが大切です。
自己PRを書くときは人事担当者と会話をしているイメージで文章を書くことも忘れないでおきましょう。
例文公開、自己PRで押さえるべき3つのポイント
ここでは実際の例文をもとに押さえるべき3つのポイントを紹介します。まずは例文を読んでみましょう。
私は○○部に所属しており、副キャプテンをしています。部活動では全日本学生選手権大会に一番力を入れました。私たちのチームは本番で良い演技ができないことが多いため、絶対に悔いのない演技をすると決め、とにかく楽しむことを目標に掲げました。そのために私は普段の練習から声を出しいい雰囲気作りを常に心がけました。さらに私たちはたくさんの人々に支えられているため、周りの人への感謝の気持ちを常に持つことを意識しました。その結果なんと入賞することが出来ました。これは気持ちが届いた結果だと思います。私はこの経験を通してさらに成長できたと強く感じます。
例文を読んであなたはどのように感じましたか?どこが良かった、どこが分かりづらいなど、きっと他人の自己PRを読むと感性が働いていることでしょう。
自己PRのポイント1, 「盛り語」は使わない
例文では、
- 「一番」
- 「絶対に」
- 「常に」
- 「なんと」
などが該当します。その他、就活生の頻出する用語には「本当に」「とても」「すごく」などがあります。あなたがその出来事や物事を伝えたい気持ちは分かります。でも「盛り語」は結局のところ、人事担当者には何も伝わっていないに等しいです。
自己PRには字数制限もあります。「盛り語」で字数を使ってしまうことで大切な字数を使ってしまわないことを心掛けましょう。
人事担当者の心理、「盛り語」に対して
人事担当者の心理はもちろん一般的な「人」の心理でも盛り語は敬遠されがちです。それはきっと就活をしているあなたも同じはずです。
盛り語が使われる場面は基本的には「人」の情動に訴えかけるときです。例えばですが、あなたの友人や後輩が「お金を貸して欲しい」と言ってきたときには、生活がとても苦しい、いまかなりピンチで、などといった表現をするでしょう。
これは心理学では「哀願」とも言われますが、盛り語を使うとき、使われるときは好ましくないお願いをされるときだという心理を人が持っているということです。情動に訴えかけることができるときは関係性が構築されているときです。少なくとも自己PRを書くときではないということを覚えておきましょう。
自己PRのポイント2, 文頭文末を自己PRで揃える
例文では自己PRしたいことが「何」なのかを理解することはとても難しいです。「?」マークが人事担当者の頭に浮かんでしまうような書き方は絶対にNGです。
もし自己PRしたいことが「楽しむこと」なのであれば、例文は次のように書くことが最低限のルールになります。
私の自己PRは「楽しむこと」です。私は○○部に所属しており、副キャプテンをしています。部活動では全日本学生選手権大会に一番力を入れました。私たちのチームは本番で良い演技ができないことが多いため、絶対に悔いのない演技をすると決め、とにかく楽しむことを目標に掲げました。そのために私は普段の練習から声を出しいい雰囲気作りを常に心がけました。さらに私たちはたくさんの人々に支えられているため、周りの人への感謝の気持ちを常に持つことを意識しました。その結果なんと入賞することが出来ました。これは気持ちが届いた結果だと思います。私はこの経験を通して「楽しむこと」の大切さを強く感じました。
文章に一貫性を持たせるためにも文頭文末に注意を払う必要があります。
人事担当者の心理、「文頭文末を揃えること」に対して
初頭効果・親近効果と言われ、
初頭である「文頭の話し」、親近つまり「末尾の話し」は相手の印象に強く残る
という心理があります。
文頭文末に同じような言葉があることで人事担当者はわかりやすくあなたの自己PRをキャッチすることが可能になるわけです。文頭文末には同じ言葉を使用して、自己PRに一貫性を持たす必要があることを覚えておきましょう。
自己PRのポイント3, 癖なく自己PRをする
自己PRというのは文字通り、自分をアピールしなければなりません。でも最大のポイントは癖なくアピールできるかどうかです。
癖なくアピールなんてことができるのか?と考えてしまう人もいるでしょう。簡単ではありませんが、癖なくアピールすることは可能です。
癖なく自己PRをするために意識しなければならないことは「集団同一視」効果です。集団同一視効果とは、
人は人を評価するときに個人ではなく、評価されている集団の一員であることを持ってその人を評価する
心理となります。
例えば例文を次のように書き換えてみます。
私の自己PRは「楽しむこと」です。私は○○部に所属しており、副キャプテンをしています。私が所属するチームは、100名近くの選手・スタッフから構成されており、伝統あるチームであることからOBの数は5,000名にもおよびます。またメディアでも取り上げられているプロの方をコーチを招き日々の練習に励んでいます。
そのチームで私は部活動注力しました。私たちのチームは本番で良い演技ができないことが多いため、絶対に悔いのない演技をすると決め、とにかく楽しむことを目標に掲げました。そのために私は普段の練習から声を出しいい雰囲気作りを常に心がけました。さらに私たちはたくさんの人々に支えられているため、周りの人への感謝の気持ちを常に持つことを意識しました。その結果なんと入賞することが出来ました。これは気持ちが届いた結果だと思います。私はこの経験を通して「楽しむこと」の大切さを強く感じました。
文章に「あつみ」が出たと感じませんか?
人事担当者の心理、「集団同一視」効果
人事担当者は、人気企業であれば何千・何万というエントリーシートをみます。そのなかでどれだけ経験をアピールしても届かないこともあります。それは他者との「差別化」に失敗しているからです。
そんなときは「集団同一視」効果を活用するようにしましょう。多くの就活生の自己PRは隣の人と交換しても話せてしまう内容になっています。でも、それではあなたのオリジナリティは影を潜めていることになるでしょう。
人事担当者を含めて社会人の多くはその人の所属している会社などから人を判断する癖が染みついています。その心理を活用することで、癖なく自己PRすることが可能になります。所属している場所やチームでの経験以上に、どのような場所やチームに所属しているのかを書くことで癖なく自己PRすることが可能となります。
すぐに使える!実際に内定をとった自己PRの実例を紹介
私が自己PRしたい特徴はコミュニケーションにおいて「何を伝えたかではなく、何が伝わったのか」を大切にできることです
私は体育会○○部で副キャプテンをしています。所属チームは全国大会出場という目標を達成させるために、プロで活躍されていたコーチを招きスキルからメンタルに至るまでの指導を受けています。チームメイトは全国有数の強豪高校出身の選手者も多くいる一方で経験が豊富ではない選手もいました。
副キャプテンとしてチームをまとめるために「全員が同じ目標を持って取り組むこと」を大切にしました。目標を共有するために、私は「3K+K」という考え方をチームのなかで伝えていきました。「3K」とは、共感・協調・協働でありこの「3K」に「+K」である「競争」を組み込むことで想いをチームメイトに伝え、チームをまとめました。
チームをまとめていく経験を通じて「何を伝えたかではなく、何が伝わったのか」を意識する必要性を学ぶことができたため、このコミュニケーションを自己PRとして選択しました。
ここでは体育会に所属する就活生の実例を公開していますが、この書き方は体育会に限定したモノではありません。バイト先やサークルなどにも応用が可能な内容になっています。
押さえるべきポイントは、
- 「盛り語」は使わない
- 文頭文末を自己PRで揃える
- 癖なく自己PRをする
です。
この3つのポイントをきちんと押さえることだけでも、あなたの自己PRは劇的に変化します。
「内定をとれる自己PR!押さえるべきポイント」のまとめ
就活では自己PRは内定を取るための大事な要素の一つです。就活ではスキルや小手先の技術は必要ないという意見もあります。
でも、人事担当者という相手がいる以上は人事担当者の心理を理解した上で自己PRすることは不可欠になります。
自己PRの実例には、初頭効果、親近効果、集団同一視効果など人事担当者の心理を意識した内容がきちんと入っています。でも、それ以外にも
- 抽象的ではなく具体的な自己PR
- 根拠となる経験
- 読みやすさや丁寧さ
- 社会人になっても応用がきくスキル
など、文章を読んでもらうための基本的な姿勢が入っています。
つまり、あなたが人事担当者の心理をきちんと考えながら自己PRをすれば想いは伝わります。
エントリーシートなどでの自己PRは文章を書く作業ですが、文章を書くときも会話・コミュニケーションと同じように分かりやすく伝える気持ちが大切です。
この記事を読んであなたが自己PRをきちんと書いてみようと考えたのであれば何よりです。