日々の生活でストレスは蓄積してしまうものです。
どれだけ「ストレスフリー」を心掛けていても、「大小」問わずに、ストレスは常に存在しています。
ストレスフリーな生活に興味がある方はこちらをご覧ください!
日々のストレスに対して効果的であるとされる、
- マインドフルネス
- 瞑想(メディテーション)
これらは最近はよく目にしたり、耳にします。
ストレスに対処する方法論として、よく紹介されるこの「マインドフルネス」と「瞑想」、具体的な違いは何?とふと気になる人もいるでしょう。
ここでは、マインドフルネスと瞑想のそもそもの違いから効果の違いまでを簡単に解説しています。
難しく考えて、余計なストレスは蓄積しない!
せっかくストレスコントロールに努めようとしているのに、「マインドフルネス」と「瞑想」の違いを理解するために余計なストレスを溜めることは避けましょう。
ここではとにかく簡単に「マインドフルネス」と「瞑想」の違いを「マインドフルネス瞑想」という言葉から理解しましょう。
「マインドルネス」と「瞑想」は、そもそも同じなのか?違うのか?
ここでは内容を気にしなくて大丈夫です。言葉の活用方法から「同じか?」「違うのか?」を理解できます。
「マインドフルネス瞑想」という言葉自体から違いが分かる!
同じ内容の言葉が並行して使われる言葉はまずないでしょう。次のOLの会話を見てみましょう。
自然な会話ですよね?では次の会話をみてみましょう!
この会話不自然ですよね?それは、
彼 = 恋人
だからです。
「マインドフルネス瞑想」という言葉は成立している
同じ内容の言葉が並行に並べば不自然になってしまいます。そこから考えれば「マインドフルネス瞑想」という言葉が存在している以上、
マインドフルネス ≠ 瞑想
となります。
つまり、マインドフルネスと瞑想は同じではない、「別物」だということです。
3つのポイントで「マインドフルネス」と「瞑想」の違いを理解する
先ほどの「彼恋人の会話」からマインドフルネスと瞑想は違うモノであることは理解できましたか?
「似て非なるモノ」の“深み”にはまると分からなくなってしまうものです。可能な限り「マインドフルネス」と「瞑想」の違いをシンプルに捉えましょう。
「マインドルネス」と「瞑想」の違い①:状態か?方法か?
まずは「マインドフルネス」と「瞑想」が状態なのか?方法なのか?の違いを認識しましょう。
マインドフルネスは「状態?」「方法?」
マインドフルネスは「考え方」を表わすと解釈して良いでしょう。つまり、マインドフルネスを一言で表すと、
マインドフルネスとは…心身の“悩み”からの解放という「ココロを整える」状態あるいは考え方
となります。
学術的には次のようにまとめられています。
マインドフルネスとは…現在に注意を向け、価値を判断せずに、瞬間・瞬間の経験を明らかにしていくことによって、そこから得られる気づき(意識)
※(原文)Mindfulness is the awareness that arises through paying attention on purpose, in the present moment, non-judgmentally to the unfolding of experience moment by moment.
参考:「マインドフルネスに基づくストレス低減プログラム」の健康心理学への応用
瞑想は「考え方?」「方法?」
瞑想は「方法」であると解釈して良いでしょう。実際に瞑想には、
- 静座瞑想
- 歩行瞑想
- 咀嚼瞑想
などの細かな「方法」が存在しています。つまり、
瞑想とは…脳や心を休ませるための方法
と解釈して良いでしょう。
「マインドルネス」と「瞑想」の違い②:起源の違い
引き続き、簡単にまとめます。
マインドフルネスの始まりは約45年前
マインドフルネスの権威とされるはJon Kabat-Zinn(ジョン・カバット・ジン)が、
- 心身の障害
- ストレスに対する介入
- ウェルネスを高める
などの「健康教育訓練法」として開発(1979年)。広義には、心理療法である「認知行動療法」に位置づけられる。
マインドフルネスの歴史は比較的、浅い
瞑想の始まりは何百年も前
一方で「瞑想」はもはや明確な起源は誰も分からないほど、はるか昔にその起源があります。瞑想つまりメディテーションにおいて最も古い歴史上の確認ができる場所はインドで、その時期はおよそ紀元前2000年から2500年前されています。
瞑想の歴史はとんでもなく昔
「マインドフルネス」と「瞑想」の違い③:目的の違い
最後に目的、つまり狙いの違いを簡単に学びましょう。
マインドフルネスの対義語からマインドフルネスの目的を知る
マインドフルネスにはマインドレスネスという対義語があります。
マインドレスネスとは…過去のカテゴリーに過度に依存し、融通性が低く、物事の新奇な側面に注意を向けることが少ない状態
引用:有斐閣『心理学辞典』より
となります。
一方でマインドレスネスからマインドフルネスにアプローチすると次のように定義されます。
マインドフルネスとは…積極的にカテゴリーに注意を向け、それを創出している心的状態を言う。この状態にあるとき、人は新奇性を受け入れ、複数の視点に注意を向け、状況の変化に対する感受性が高い。
引用:有斐閣『心理学辞典』より
となります。
瞑想の目的を知る
マインドフルネスとは異なり、瞑想における歴史はあまりにも古いです。しかも日本特有のものでありません。例えば日本では有名な瞑想と言えば「禅」を思い浮かべる人もいるでしょう。
禅には宗教的な要素も多く、その内容を完璧に理解することは容易ではありません。そこで瞑想の目的は何となく分かっていれば良しとしましょう。
「マインドフルネス」と「瞑想」の違い、理解度をクイズでチェック!
ここでは、最後にマインドフルネスと瞑想の違いを頭のなかにまとめましょう。クイズ形式で整理していきましょう。
Q1,「マインドフルネス」と「瞑想」は同じ?
A1,答えはNOです!
彼恋人とは言わないけれどもマインドフルネス瞑想という表現がある以上、「マインドフルネス」と「瞑想」が別物であると理解できるでしょう。
Q2,「マインドフルネス」と「瞑想」は何を指す?
A2,答えは「瞑想」です!
マインドフルネス:ココロの状態(考え方)を指す
瞑想:方法(論)を指す
Q3,「マインドフルネス」と「瞑想」の起源は?
A3,答えは「瞑想」です!
マインドフルネス:1979年にJon Kabat-Zinn(ジョン・カバット・ジン)が開発
瞑想:明確な時期を答えれないほどに歴史が古い
Q4,「マインドフルネス」と「瞑想」の目的は?
A3,答えは「マインドフルネス」です!
マインドフルネス:現状を認識し、(無意識的に)未来に起こる出来事に向かうココロの準備をする」ことが目的
瞑想:「過去の出来事によって起こった気持ちの起伏を抑え、ココロを休める」ことが目的
違いを理解する上で一番大切なことは?
「マインドフルネス」と「瞑想」の違いを理解する上で明確な境界線はないということです。
例えば、あなたのいま住んでいる家が「持ち家か?、賃貸か?」となれば答えは明確ででしょう。でも、「マインドフルネス」と「瞑想」の比較においては明確な境界線はありません。
マインドフルネスについては以下になります。
マインドフルネス:心の状態や考え方を指すもので、現在から未来にかけてのココロの準備体制を整えること
次は瞑想になります。
瞑想:ココロを休める方法であり、過去から現在において生じた感情からくるココロの疲弊をを休めること
となります。
まとめ
マインドフルネスは歴史上はまだ浅く、その言葉の持つ定義も確立され切ってはいないと言えるでしょう。一方で「瞑想」はその歴史はとても古くもはや枝分かれし過ぎていて、その言葉の持つ定義も広範囲にわたっています。
そんな2つが組み合わさって出来上がった言葉が「マインドフルネス瞑想」ともなれば、頭の中で混乱してしまっても仕方ないでしょう。
確かに「マインドフルネス」と「瞑想」は別物です。ただ、両者には明確な境界線がないことも事実です。
大切なことは言葉の意味や概念にとらわれず、あくまでもニュアンスを理解できていればOKだと捉えることです。そして、何より「ココロの病みやすい時代」にマインドフルネスや瞑想が効果を持っていると信じることです。
つまり、マインドフルネスも瞑想もどちらもあなたのココロに対して価値を生じさせてくれるモノだと認識しておきましょう。