あなたは誰かに相談するとき、あなたと相談相手どこに座っていますか?
あるいはどこに相手がどこに座っていると話しやすいと感じますか?
人は誰かに相談をするとき、その話し相手と同様に、特に初対面の心理カウンセラーなどとの心理カウンセリングでは、座る「位置」や「距離」は相談をより良いものにする上ではとても重要な要素となります。
ここでは、心理カウンセリングで座る位置の重要性について紹介しています。
この座る「位置」や相談相手との「距離」はカウンセリングだけに留まらずに様々な領域、例えばビジネスでの商談や恋愛などでも重要であり、応用が可能です。
また、あなた自身が周囲の人に「相談される立場」になったときの予備知識として覚えておいてもきっと役立つでしょう。
カウンセリングにおける3つの座り位置
カウンセリングを行う上で、大切になることの一つに、カウンセラーとクライアントとが座る「位置関係」があります。
疲弊したあなたのココロにアプローチする上では座る位置は非常に大切になります。
また、カウンセリングに限らず知っているだけで直ぐに活用できる知識になります。
ここでは座る位置を「3つ」
- 対面型
- 90度型
- 平行型
に分けて、それぞれのメリット・デメリットを説明します。
1, 正面に座る「対面型」
文字通り、カウンセラーとクライアントが向かい合って座る方法になります。
正面に座るメリットとは?
正面に座るこの位置関係での最大のメリットはカウンセラーがクライアントの表情や視線を情報としてキャッチすることが出来る点です。
正面に座ることで、顔や目線から読み取ることのできる情報が非常に多くクライアントの感情と表情の連動などを洞察することが可能となります。
正面に座るデメリットとは?
一方でデメリットは疲れ切って心理カウンセリングに来ているクライアントの正面に座ることでクライアント自身がカウンセラーの視線を浴びることになってしまいます。
視線を浴びることで緊張状態に陥ってしまうこともあります。特に初対面でクライアントの緊張状態を促進してしまうと、話しをし辛くなってしまうという致命傷になりかねません。
また、正面に座る位置関係で最も代表的なシーンは会社などでの「面接」です。
面接などで失敗の経験を多くしているクライアントであれば対面式であることから自然に緊張状態を思い出してしまうというようなデメリットも存在しています。
対面型では緊張の誘発というデメリットがありますが、多くの情報をキャッチしたいカウンセラーの先生は、対面型でのカウンセリングを行うでしょう。
対面型のカウンセリングを行う場合には「パーソナルスペース」の概念が大切になるでしょう。
2, 横に座る「90度型」
横とは、真横ではなくお互いの目線が「90度の位置で交わるような座り位置」になります。
これを90度型と呼びます。
90度型に座るメリットとは?
この90度型は、カウンセリングでは非常に適しています。カウンセラーとクライアントの目線がずっと合うことはなく、自然な会話を生みやすいです。
また、会話のなかで表情を見たいときには表情を見ることができます。
正面に座るでクライアントの緊張状態は和らぎやすく、コミュニケーションがスムーズになります。また、適度な距離感にいることにより安心が生まれやすくなります。
90度型に座るデメリットとは?
対面式に比べるとどうしても視線や目の動きなどの表情を洞察することが難しくなります。
また、机の大きさによっては距離が近くなり過ぎることがあるため、パーソナルスペースに敏感なクライアントには不向きな面もあります。
3, 真横に座る「平行型」
これは真横に座る位置関係になります。
平行型のメリットとは?
一般的には恋人などが座る位置関係になると思います。そのため、カウンセリングには適してないと言えるでしょう。カウンセリングでは、少なくとも目や顔の表情を観察することがあります。
ただし、真横に座ることにより、相談をする側が視線のプレッシャーを全く受けることはなく、お互いが同じモノを見ることが可能となります。
平行型のデメリットとは?
真横に座るという距離は彼氏・彼女などの恋人や夫婦などの座り位置です。その距離感を感覚的に理解している人は多いです。
そのため、この座り位置そのものに違和感を感じるクライアントもいるため、カウンセリングでは適切ではない位置だということがいえるでしょう。
カウンセリングは「90度型」がもっとも良いのか?
カウンセリングで座る位置関係については、最も好ましい位置関係は90度型であるとされます。
では、90度型が最も良いとされる理由にはどのようなことがあるのでしょうか?
カウンセリングで「90度型」が推奨される理由
何よりも90度型では、クライアントがカウンセラーの視線を浴びることなどで緊張を感じないという推奨理由が存在しています。
緊張を感じないことは、自由な発言や安心感を促進する要因となります。
そして、この座り位置では、クライアントがカウンセラーを敵対視しないなどのメリットも存在します。
ただし、カウンセラーは対面型に着座しても緊張を和らげることが可能となるコミュニケーションスキルが大事になることも覚えておきましょう。
90度型よりも対面型をオススメするカウンセラーもいる
クライアントがカウンセリングルームに足を運んでくれる以上、表情や視線など、少しでも多くの情報をキャッチする必要がカウンセラーにはあります。
もし90度型では拾いきれない情報が対面型にあるとしたら、対面型に着座する意義も十二分にあるでしょう。
ただし、距離が近い状態での対面型による着座では、緊張状態をコミュニケーションで和らげることは難しくなってしまいます。
対面型でのカウンセリングを行う際には、「パーソナルスペース」についての理解と意識をしておく必要があります。
パーソナルスペースについては、こちらを参考にしてみてください。
まとめ
カウンセラーは仕事を進める上で、クライアントとの物理的距離と心理的距離を適度に観察することができるようになることも大切です。
また、いまクライアントとしてカウンセリングを受けている人やこれからカウンセリングを受けようと考えている人も「カウンセラーの先生が座る」位置などによっても相性が変化することがあります。
クライアントの人は、自分自身がストレスを感じずに座ることができる位置を把握するように心掛けましょう。