学生時代も「合わないな~」と感じる人は必ずと言ってよいほど、一人はいるものです。でも、学生のときは、
- 友達はある程度の取捨選択する権利がある
- 合わない人との協働作業は、たとえあっても限定的な場面でしかない
- 卒業という節目節目で人間関係はその都度、終了する
つまり、学生の頃の合わない人との人間関係にはある程度の裁量が自分にあることに加えて、何より「時が解決してくれる」ものです。
でも、仕事の人間関係、職場はそうはいきません。そんな職場の人間関係で「どうしても合わない人」がいるときあなたはどのように対処しますか?
この記事では、職場にいる合わない人の特徴TOP5と人間関係の上手な作り方をご紹介します。人間関係のストレスは非常に大きなストレスになってしまうものです。そんなあなたのストレスが少しでも軽減できれば何よりです!
職場にいる合わない人の特徴TOP5
まずはどこの職場にも一人はいる周囲の人間と合わない、人間関係が煩わしいと感じさせる人の特徴TOP5をご紹介します。
TOP5:謎の「頑固」人間
こちらの意見がインプットできない
自分の「考え」や「芯」があることは決断力にもつながることから魅力的な一面もあります。でも、その性質が行き過ぎたら、ただただ頑固に感じるものです。
自分の「考え」や「芯」が強すぎるために、自分と異なる意見への拒否反応はすさまじいものがあります。そのため周囲には不満が根強くたまっていくものです。
一切、主張を変えない
コミュニケーション不全かも?と思うほどに何度言っても主張を変えない人がいます。そういった人は決まって次のような話し方をします。
あなたの言ってることは分かります。けど、〇〇〇だと思います。
きみの言いたいことは分かるよ。でもね、〇〇〇なんだよ。
これはもはやお決まりの話し方です。「分かる」のあとに逆説(「けど」や「でも」)がきて、結果的に意見を真っ向から否定してきます。
冷静に考えればこちらの意見が「分かる」なら、「分かる」のあとに逆説はきません!逆説のあとに本人の言いたいことがくるので、結局この「分かる」は「分からない」と同じになってしまいます。それならいっそのこと、
あなたの言ってることは分かりません!。私は〇〇〇だと思うからです。
きみの言いたいことは分かからない。なぜなら、私は〇〇〇だから。
と言ってもらいたいものです。こちらの方がコミュニケーションとしては機能しています。「分かる」という不要な譲歩はこちらの頭を混乱あせるだけになってしまいますね。
TOP4:社会的モラル「機能不全」人間
気遣いに気遣いが返ってこない
「普通はこう返すでしょ」の「ある程度」の想定がが返って来ない人との間には「社会的モラル」が機能していません。人間関係には「返報性の規範」というものがあります。
返報性の規範とは…他者から受けた利益や好意に対して、それと同種、同程度のものを返すべきであるという規範。・・・(中略)・・・なお、自己開示の返報性や好意の返報性も、この規範に従った行動と考えられる。
引用:有斐閣『心理学辞典』より
この社会的モラルが機能しないことは人間関係では大きなストレスになります。その代表例が「気遣い」です。相手に「気遣い」をすることで、私たちは意識・無意識を問わずに相手からも「気遣い」が返ってくると考えます。そんなときに「気遣い」とは真逆の反応が返ってくるとやはり「イラっ!」としてしまうものです。
気遣いに気遣いが返って来ないということはあなたとその人が合わないことを立証していることになります。
「温度差」が生じる
特に大事な仕事では「みんなで気合を入れて頑張ろう」とするものです。でも、社会的モラルが機能していない人間関係では同等の「仕事に対する熱量」は返ってこないものです。
そんなときにあなたは「周囲への配慮が足りない」あるいは「仕事のやる気はあるの?」とまたまたイラつくことでしょう。でも、気遣いが返ってこないことと同じように合わない人との間には社会的モラルも含め人間観は機能不全を起こしています。
イライラした分だけ、さらに時間を無駄にすることになるでしょう。
TOP3:謎の「ネガティブ」人間
言動も行動もが常にネガティブ
一般的には
- 期日までの見積もりを失念していた
- 請求書を見落としていた
- メールの返信が出来ていなかった
- ノルマが達成できそうにない
- 自分の間違いで顧客を怒らせてしまった
などなど。ミスが生じた結果ネガティブになってしまう人はたくさんいます。つまり、ネガティブになる事態が生じれば必然的にネガティブになってしまうものです。でも謎の「ネガティブ」人間は、まさに「謎」でいつもネガティブな意見ばかりを言っている人です。
どれだけポジティブに考えようと声をかけても次の瞬間にはまたネガティブになっています。そんなネガティブ人間にあなたは疲弊することでしょう。
ネガティブを周囲に派生させる
ネガティブは着実に派生効果を持っています。
選挙の一つに「ネガティブ・キャンペーン」という戦術があります。これは誹謗中傷によって候補者を陥れる策略のことを言います。このネガティブ・キャンペーン(=ネガキャン)は最近では職場で行われることも多く、非常に恐ろしいほどの派生効果を持っています。
謎のネガティブ人間は一個人に対してだけではなく組織自体に対してもネガティブな発想を持っています。そのため、謎のネガティブ人間がネガキャンを始めた際には組織やチームは大きなダメージを負うことになるでしょう。
人間関係を崩壊に向かわせる人は当然合わない人となります。
TOP2:感情「剥き出し」人間
感情のアップダウンはもはや「ジェットコースター」レベル
- 「今日はすごい怒ってる」風だな。
- 「今日はすごい落ち込んでいる」風だな。
- 午前はご機嫌だったのに午後は完全に沈んでるな。
などなど。自分の感情を抑えることができていない人も人間関係で合わない人の特徴になります。感情剥き出し人間がいることで、本人だけではなく周囲もその感情に敏感にならざるを得ません。
つまり、人間関係全体がその人の「ジェットコースター」に乗っているようなもので、感情の起伏に全体が左右されてしまうことでみんなが疲れを溜めてしまうことになるでしょう。
意見が一貫しない完全な気分屋
機嫌を気にしながら意見を言わないといけない人も人間関係で合わない人の特徴としては非常に多いですよね。
機嫌が良いとき:〇〇という意見を言う ⇒ 意見が通る
機嫌が悪いとき:〇〇という意見を言う → 意見が通らない
意見の内容よりも相手の機嫌が判断に左右する人が人間関係のなかにいると周囲が不要な気遣いをしなければならなくなってしまいます。あなたの合わない人のなかにもきっと「気分屋」が存在していることでしょう。
そんな気分によって言動や行動が変わる人を周囲も信用できなくなってしまうものです。
TOP1:自分「軸」人間
何に対しても自分「軸」でモノを言う、行動を取る人間はまさに「自己中心的」な人だと言えます。そのような自己中心的な人がいることで人間関係の和は大きく乱れていきます。
自己中心的な人は、
- 頑固である
- 感情的である
- 主張を変えない
- コミュニケーションが一方的
などなど。これまでに出てきたすべての特徴を備え持つ人かもしれません。また、自己中心的な人はネガキャンさえも平気でやってしまうものです。
このような自己中心的な人間の存在が人間関係に悪影響を及ぼしますが、困ったことに本人は自分「軸」でしか物事を判断できないため、自分自身が自己中心的であることにさえ全く気づきません。
職場という組織のなかで目につくほどの自己中心的な発言や行動は全体の和を大きく乱すことになるでしょう。そしてあなた自身もこの人とは合わないと強く思うようになるでしょう。
人間関係の作り方|合わない人との付き合い方とは?
ここでは少し注意して、戦略をみて頂ければと思います。付き合い方の軸を時間軸においています。つまり、同じ「上手な付き合い方」でも、一時的な戦略と中長期的な戦略に分かれます。
すぐにでも合わない人との対処をしたいあなた ⇒ 一時的な戦略がおススメ
合わない人との付き合い方を根本から対処したいあなた ⇒ 中長期的な戦略がおススメ
あなたの求める合わない人との戦略に合わせて読んでみてください。
一時的な戦略としての付き合い方
こちらは、極めて一時的ですが、その分即効性は高い「合わない人との付き合い方」になります。
一定の「距離」を保ち、接触回数を減らす
合わない人と不必要な時間を過ごすことは一切必要ありません。飲み会に合わない人が来ると知った場合は飲み会をキャンセルすればよいでしょう。まずは仕事以外の場面では一切接触しないようにすることです。
そして、仕事の場面でも二人きりになりそうなときは「意図的」に第三者を交えるようにするなど直接の接触回数を極力減らすようにしましょう。
とにかく一定の距離を保ち、接触回数を減らすことで、あなたの「頭に居座っている合わない人の存在」を極力消し去ることが非常に大切です。
合わない人と「どのように付き合うのか?」を考えない、関係性の改善に努力のベクトルを向けるのではなく、単純に接触回数を減らすことに努力のベクトルを向けるように心掛けましょう。
表面上のみ相手に合わすようにする
あなたは、
- 意見をぶつける
- 感情をぶつける
分だけ、しんどくなってしまうものです。
そんなときは、
- 意見をぶつけない
- 感情をぶつけない
ことです。
ただただココロを「無」にして相手の意見と波長に合わすだけで大丈夫です。少しでも深入りするとイライラが募ると分かっている以上、少しでも深入りしないことです。
表面上だけ取り繕うことであなたのストレスは軽減します。“適当に”付き合うくらいの心構えで接するようにしましょう。
おだてて「気持ち良く」いてもらう
こちらも同じく意見をぶつけるからしんどくなってしまうものです。
そんな「不毛な努力」は一切やめてしまってただただ気持ち良くいてもらうようにしましょう。
- よく似合っているスーツですね!
- カッコいい靴ですね!
- 素敵なかばんですね!
などなど。外見を褒めるだけでも気持ち良くなってもらえることもあるでしょう。
相手の良い部分だけにフォーカスする
悪い部分だらけでも、たとえわずかでも良い部分もあるでしょう。そんな相手の良い部分だけにフォーカスを絞ることであなたのストレスは少しだけ解消に向かうはずです。
もし「良い部分なんて一つもない」と思うようなら、まずは相手の長所を探すことを“ゲーム感覚”ではじめてみましょう。あくまでも“ゲーム感覚”で大丈夫です。
ゲームのように長所を探せば、ストレスなく楽しめるかもしれません。そして、長所を見つけるゲームの過程で、もしかすると相手へのあなたの見方だけではなく、相手からのあなたへの見方にも変化が起きるかもしれません。
あなたを守るための中長期的な戦略
こちらは、即効性はありませんが、将来的にあなたのココロを守ってくれる戦略となります。
人のココロは「理解はできない」という前提条件を持つ
全てはあなたの「なぜ?」という気持ちがストレスを生じさせています。
- あの人はなぜ、こちらの意見を聞き入れないのか?
- あの人はなぜ、身勝手な主張を繰り返すのか?
- あの人はなぜ、気遣いを返さないのか?
- あの人はなぜ、周囲と波長を合わさないのか?
- あの人はなぜ、いつもネガティブなのか?
- あの人はなぜ、いつもイライラしているのか?
- あの人はなぜ、感情的な言い方をするのか?
- あの人はなぜ、気分で物事決めるのか?
- あの人はなぜ、あんなに自分中心なのか?
すべての「なぜ?」こそがあなたのストレスの根幹にあります。合わない人の「心理」を考えるからこそ、あなたも疲労を蓄積させることになります。
そんなときに大切な考え方は、
そもそも人のココロや考えていることなんて分かるわけない
という気持ちを持つことです。
合わない人とはそもそも親も生まれた環境も、育った場所も全てが違います。そんな人の気持ちを知ろうとするからこそ、あなたはの頭のなかで合わない人の存在は肥大化してしまうものです。
だからこそ、
人のココロなんて理解できるはずがない
と決めつけてしまうことです。あなたの頭の中の「なぜ?」がなくなれば「合わない人」はただ「合わない人」と判断するだけで終わります。
あなたの持っている前提条件を変えるだけで付き合い方は大きく変化していきます。
理解し合える同僚をつくり、相談する
誰にでも相談してOKというわけではありません。もしあなたが誰にでも「〇〇さんって頑固だよね~」と言いまわっていたとします。
そうすると気づけばあなたも「合わない人」の仲間入りをしてしまいます。つまり、誰かの批判や否定は「ネガキャン」に捉えられてしまい、あなたのことを「合わない人」に位置づける人も出てきてしまうでしょう。
そうならないためにも、しっかりと情報交換を行いながら信頼関係を構築できる職場の仲間をまずは作ることです。
信頼関係でできて、お互いに何でも言い合える同僚ができたときにはじめて「相談」をするようにしましょう。関係性が出来ているということはその同僚はきっとあなたの思考のクセや考え方を分かってくれていることでしょう。そんなあなたの心理を理解できている同僚だからこそ、相談する価値があります。あなたのことを理解できているからこそのアドバイスがもらえることもあるでしょう。
たとえ、アドバイスがなかったっとしても、
- 話しをすることでココロがすっきりする
- 話しているうちに客観的になれて、新しい視点を持つことができる
などのメリットが生じることもあります。
まずは、同僚との信頼し合える関係性を構築した上で、その同僚に相談するようにしましょう。
第三者、心理カウンセラーに相談する
行き詰ったり、問題が根深くなってきていると感じるときはお近くの心理カウンセラーに相談してみるということもおススメです。
心理の専門家からのアドバイスは直接的に大きな効果を持っていたり、同僚への相談と同様にあなたが客観的になれるといったメリットも存在しています。
また、職場のことを何も知らないからこそ、新たな視点でアドバイスをくれることもあるでしょう。ここでは、47都道府県の心理カウンセリング機関を紹介します。あなたの住む地方の心理カウンセリング機関をチェックしてみてください。
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「人間関係が合わない人との付き合い方」まとめ
人間関係で「合わない人」の存在は、あなたが「苦手だ!苦手だ!」と何度も考えることで、頭の中でどんどん膨らんでいってしまうものです。
実際に職場の人間関係が嫌になって転職する人も非常に多い時代です。ストレスに対して環境の変化を起こすことは大切です。でも、転職した先でも同じように合わない人と出会ってしまうとまたふりだしに戻ってしまいます。そんなループに入ってしまうとあなたは「無意識のうちに」合わない人探しを始めることになり、周囲には「合わない人」だらけに感じてしまうこともあるでしょう。
そうならないためにも一番大切なことは、あなた自身が、
そもそも人のココロや考えていることなんて分かるわけない
と、強気に開き直ることです。
もちろん一時的な戦略として、「一定の「距離」を保ち、接触回数を減らす」、「表面上のみ相手に合わすようにする」「おだてて「気持ち良く」いてもらう」をやってみることもおススメです。
いずれにせよ「合わない人」の存在によって、あなたの人生で大切な時間を消費してしまうことは今すぐに止めましょう。